クロス現像慕情
このところ体調不良。
すぐ治ると思っていたのにぐずぐずとしつこい。のどが痛い。肩が凝る。悪寒がする。寒いのか暑いのかよくわからない。身体がだるい。
たぶん風邪だと思うのですが…

今回もオタッキーなクロス現像の話題です。申し訳ない。
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根津 PENTAX SUPER A  SINBI 100   CROSS現像 クリックで拡大

初めてのクロス現像があがってきました。
ビックカメラの受け取りカウンターで、店員の人が、
「多重露光なので、なが巻きになっています。」
と言う。
袋にはなにやら紙片が貼り付けられている。
不吉な予感…多重露光などした覚えはないぞ!

店員の言葉の意味がわからないまま受け取って、近くのライトボックスでチェック。
初めて見る青紫色のフィルムベース…、これがクロス現像かぁ~。
感動している暇もなく、盛大な多重露光に気づく。無事なのは数枚しかないようだ。マニュアルカメラの巻き上げがうまくいかなかったのだ。

無事な数枚をスキャンしてみた。
フィルムはSINBI100。ちょいと目にはイエローがかぶっているくらいで大きな変化は感じない。しかし、ブログでは小さいからわかりにくいが、コントラストが高く、粒子もかなり荒れている(だからシャープネスはかけなかった)。
ふむふむ、好感触な仕上がりだ。それだけにフィルム送りの失敗がくやまれる。

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根津 PENTAX SUPER A SINBI 100 CROSS現像

カメラはPENTAX SUPER A。
ペンタックスのマニュアルカメラは巻き上げ、巻き戻しともスムースと言えない(LXはスムースなようだが)。そのせいもあって巻き上げ不良に気が付かないまま36枚を撮り終えたわけだ。徒労感とカメラに対する不信感がふつふつと…。
これ一台で世界の果てまで行けるという信頼のカメラがやはり必要だと思う。

SUPER Aは気に入っているカメラで実は2台入手した。が、どれも状態はあまりよくない。露出のばらつきも多い。
PENTAXの歴史の中でこのカメラはあまり重要視されていないようで、雑誌の特集でもME superの次はたいていLXやオートフォーカス機にジャンプする。SUPER A は実質的にME SUPERの改良機で、マニュアルフォーカス中級機最後の機種なのだが、MFとAFの狭間で短く不幸な生涯を過ごしたカメラのようだ。そうと知るといっっそう愛着がわくのだが…。

PENTAXは中央部重点平均測光に相当自信があったらしく、MEシリーズやこのSUPER AにはAEロックが無い(LXにさえ無い)、おまけに露出補正は1段刻みだ。ニコンのようにスポット性が高くないからめったに困らないが、たまにはAEロックが欲しくなる。そんな時はマニュアル露出を使いなさいということなんだろうと理解しているが、AEロックぐらい付けて欲しかったぞ。
マニュアル時には絞り値がファインダーで確認できない。当時のPENTAXの技術者は、絞り値の表示ができなかったのではなくわざと表示しなかったのだと雑誌で語っていた。技術者としての考えがあってのことだろうが本意が理解できない。絞り値は見えてもじゃまにはならないぞ。

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PENTAX SUPER A MAXbeauty400  AEロックが無いのでマニュアル露出


めんどうなクロス現像をしなくても「Exposure」でもかまわないと思っていたが、やはりホンモノのクロス現像がよさそうなので再度チャレンジしてみることにします。
by ondtp | 2006-05-10 22:22 | カメラ的日乗
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