プロカメラマンは何を考えているのか
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  銀座

ストリートスナップがらみでカメラマン側に不利な判決が出たことをプロのカメラマンはどう受け止めているんでしょうか。カメラ業界関係各位からもっと大きな声が上がると思っていましたが、横木安良夫氏がブログで見解を述べているのが目立つぐらいで、その他ではあまり見かけません。
その昔、隠しカメラを持って銀座の歩行者を撮りまくっていたプロカメラマンのA氏や、新宿を重点的に撮ってきたM氏、GRにシャッターレリーズを付けて上海で人物スナップをしてきたK氏、シリアス・フォトグラファーを自認するT氏の方々はどこかで今回の判決について見解を述べているんでしょうか。寡聞にして知りません。

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         座る女 東京メトロ

現代写真のバイブルともいえるロバート・フランクの「THE AMERICANS」にも多くの人物スナップが掲載されています。顔のわかる写真ですが、無断撮影であって許可を得た上で撮っている写真ではありません。したがって、写真集や写真展への掲示の際にも許可を得てないことは明白です。記録(ドキュメント)、あるいは社会批評としての写真ですからいちいち断らないのは当然と言えます。
しかし、当時においてもスナップ写真を被写体側のみながみな是認したとは思えません。スナップに寛容な当時の社会的状況が背景にあったので、裁判で争う事態にならなかったというだけです。実際裁判になっていたとしたら個別の結果はどうなっていたかわかりません。
1950年代のアメリカではストリート・スナップは裁判沙汰になりませんでした。しかし2005年の日本で、無断撮影であることを理由にストリート・スナップに対して市井の人間の肖像権侵害を認める判決が下されてしまったのです。
エポックメイキングな判決なのに関係者から議論が噴出しているようには見えません。
今回の判決と表現と報道の自由との関連について、プロカメラマン諸氏の見解をぜひ聞いてみたいものです。
by ondtp | 2005-10-08 23:25 | COLUMN
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