マスメディアは自分の頭で考えて行動しているのか…
検察による強制捜査後のホリエモンへのバッシングは凄まじいものがありますね。まだ逮捕も起訴もされてないのにマスメディアはこぞって犯罪者扱いしています。わたしはホリエモンを気の毒に思っているわけではないですが、マスメディアのこの右へ習えのありさまには背筋がぞっとします。

日本では検察が起訴/不起訴の権限を持っているため、起訴したら有罪にしないと検察の責任と面目が問われます。したがって、いったん起訴したら最後、なにがなんでも有罪にしないと大変だという認識が検察にはあります(これが冤罪が後を絶たない大きな理由です)。実際、日本では起訴された事件の有罪率は99%という驚異的な数字です(異常とも言えます)。
そういう事情があるため、今回のように強制捜査をもってして、マスメディアは有罪間違いなしと判断して、検察が容疑をかけたにすぎない人間をはやばやと犯罪者扱いできるのです。結果的に無罪になってもそれは検察の責任であってマスメディアではないとの「逃げ」も用意してあるから安心してバッシングができるというわけです(入手した情報源も検察のリークでしょうから)。

「推定無罪」という言葉は日本には無きに等しい状況です。
ま、こうした事情は自分が容疑者にならない限り他人事ですけどね。しかし、いったん容疑をかけられたら、シロかクロかに関係なく、ホリエモンのような有名人がらみの大事件か、我々のようなまったく無名の個人かに関係なく、容疑をかけられた段階で、あなたは信用を失い、仕事を失い、友人を失い、生活を失い、事実上人生を失うことになりかねません。そういう状況が日本にあるということです。
by ondtp | 2006-01-20 17:59 | 立腹コラム
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