小さなカメラが好きだと自覚したのは、いろいろなカメラを何台も買ってしばらくしてからのことだった。絞りとシャッタースピードの意味も、レンズの画角についても何も知らなかった昔。ただただ小さなボディとデザインに惹かれて
MINOX35GTや
Minolta TC-1を銀座のカメラ店で買った。
海外出張にミノックスを持って出かけ、仕事の合間にロンドンの街並みを撮影した。日本に戻ってから電池が入っていないことに気づいて落胆した。
近所のDPE屋で電池を探していたら、
「そのカメラの電池はないよ」
と店のおやじはつれなかった。
TC-1は人がみんな小さく写った。友人にプリントをあげたら、
「俺が小さいなあ」
と言われた。
月末は毎月金欠で、質屋に預けた二台は二度と会えぬまま遠くへ行ってしまった。今振り返ると、名機をはした金で手放した自分が許せない。カメラに申し訳ない。
あの頃ヤフオクがあればよかった。
※その後Minolta TC-1はもう一度買い直した。しかし、そのTC-1も今度はデジカメ購入資金源としてヤフオクに出品し、期待より安い価格で落札された。安いとは言っても質屋と比較にならないのは言うまでもない
※追記
オリンパスXAもデザインにしびれて新品を買った記憶がある。しかし、どういうわけかそれで写真を撮った記憶がない(笑)
RICOH GR1vはずっと後、新しくできた新宿ビックカメラで新品を購入。これもヤフオクで安く手放してしまったが、銀塩に傾倒している昨今また欲しくなっている。フジ
ティアラは今も持っているが、フラッシュが自動発光するのでであまり使うことがない。
LOMO LC-Aや
オリンパスPEN D3や
CONTAX Tixもコンパクトカメラに違いないがちょっとポジショニングが違うかな。これらも出動回数が少ない。
今のところ一番稼働率の高いコンパクト機は
natura black f1.9である。ただ、このカメラはデザインが気に入らない。natura classicaの方がデザインは好みだ。